買わない理由が見当たらない⁈Wahoo KICKR CORE 2 with Zwift Cog and Click開梱&レビュー
「KICKR CORE Zwift One」が発売されたとき、
「これこそインドアサイクリングアイテムの最適解だ」と思っていました。
ところが先日、その改良版である「KICKR CORE 2 with Zwift Cog and Click」がWahooより発表されたのです。
今回は進化した“KICKR CORE 2 with Zwift Cog and Click”とは
どのようなものなのかをご紹介していきます。
そもそもKICKR CORE Zwift Oneってなに?
まず、WahooにはKICKRとKICKR COREという2種類のスマートトレーナーのラインナップがあります。KICKRをフラッグシップモデルとするとKICKR COREはコストパフォーマンス重視のスタンダードモデル。「リアルな登り再現」や「高精度なパワー計測」が欲しいならKICKR。Zwiftを楽しむための基本性能があれば十分という方にはKICKR COREをお選びいただくのが良いでしょう。
ではKICKR CORE Zwift Oneとは何なのでしょうか?
それは、Wahooから発売されている従来のスマートトレーナー「KICKR CORE」に、Zwift専用の仮想変速システムである「Zwift Cog」と「Zwift Click」が付属したモデルのことを指します。
赤枠の部分が「Zwift Cog」です。
こちらが「Zwift Click」。Zwift内での変速操作やアバターを動かすことのできるコントローラーです。こちらも今回アップデートされました。
具体的に言うと、スマートトレーナーに取り付けているスプロケットを取り外して、代わりに「Zwift Cog」を取り付けます。昨今であればギアは12速が主流ですが、このZwift Cogはギア板が1枚しかありません。1枚で済む理由はZwift Clickを使うことでスマートトレーナー内部で負荷を変えることができるためです。つまり物理的に12速ある変速ギアを、スマートトレーナー側で負荷を変えることで、12速のギアがあるのと同じ状況を作り出せるようになったということです。
「それで何が変わるの?」と思うかもしれませんが、実はこれがスマートトレーナーにありがちな悩みをほぼすべて解決してくれる、革命的な仕組みなのです。
スマートトレーナー導入の壁
スマートトレーナーを導入する際、よくある悩みはこの2つではないでしょうか?
- スプロケットの段数違いによる互換性問題
- 騒音
スマートトレーナーは基本的に後輪を外して設置しますが、スプロケットの段数が違うと取り付けできません。 たとえば、11速と12速のバイクを持っている場合や、家族と共用するなど変速段数が異なる場合は問題が発生します。
騒音については言わずもがな、室内で自転車を漕ぐことで発生する音のことです。スマートトレーナーから発せられる音や自転車のチェーンから発生する音、変速時の音などですね。さらに言えば、スマートトレーナーを使用する部屋が1階なのか2階以上なのか、一軒家なのか集合住宅なのか、木造なのか鉄筋なのかにより、振動や音の伝わり方は変わりますが、特に集合住宅であればこの「騒音」がスマートトレーナーを導入する際の大きな壁なのではないでしょうか。
Zwift CogとZwift Clickが解決してくれること
- Bluetooth接続の「Zwift Click」で仮想変速が可能
- リア8〜12速に対応しているので、段数違いの問題を気にしなくてOK!
- 騒音
スプロケットの代わりにZwift Cogを取り付け、STIレバーにZwift Clickをセット。そしてZwift内でBluetooth接続するだけで、物理的な変速ではなく仮想変速ができるようになります。 これにより、複数台のバイクや家族との共用もスムーズになります。
騒音問題も解決
そして、一番気になるのが騒音問題。
「インドアサイクリング=うるさい」と思いがちですが、気になる音は意外と漕いでいる音よりも変速する際の音だったりします。
変速を変えたときの「ガチャン!」という音は室内だと思ったよりも響きます。
淡々と一定に回すような乗り方ではなく、レースに参加したり、高強度で“もがく”ような練習をする場合には特に変速時の音が大きくなりがちです。
また、その時の振動が壁に共鳴し騒音の原因になったりします。
Zwift Clickによる仮想変速なら、変速しても物理的にチェーンが動くわけでは無いので、変速時の音はゼロ。たったそれだけで何が変わるのかと半信半疑ながら実際に試してみたところ、この効果は絶大で、音に関する騒音ストレスは無くなったと言っても過言ではないと感じました。実際に動画を見たり、音楽を聴きながらZwiftをする方も多いと思います。こういった場面でも音が静かであることは大きなメリットだと感じます。
ということで、走行中の静音性が優れているKICKRが、変速時の音も解消できたとなれば、ほぼ騒音で悩まされることは無いと言っても良いでしょう。
KICKR CORE 2 with Zwift Cog and Clickの進化ポイント
では今回一体なにが進化したのかというと、ズバリスマートトレーナー本体のKICKR COREがKICKR CORE2になったことです。KICKR CORE2になったことで、従来モデルの性能はそのままに、以下の改良が加えられました。
- 脚部が円形から接地面の広い形状に変更 → 安定性アップ
- パワーデータの転送速度が向上 → レースでのタイムラグが最小限に
- Wi-Fi接続対応 → ファームウェアの自動アップデートが可能に
大幅な変更ではありませんが、より快適に、ストレスなく使える設計になっています。
インドアサイクリングって何が楽しいの?
「外で乗れれば十分」と思う方もいるかもしれません。
しかし、インドアサイクリングは外乗りとはまったく別の価値があります。
- Zwiftなどバーチャル上での自転車仲間が出来る。
- 天候や気温に関係なく楽しむことが出来る。
- 準備が簡単で事故の危険がない。
- 誰でも効率よくトレーニングが出来る。
- 一緒に走っている人には内緒でこっそり強くなって驚かすことが出来る。
こんな方には間違いなくおすすめです。
一方でデメリットとしては「飽きてしまう」点が挙げられるでしょう。景色が変わらないということがその最大の理由ですね。
でも「外で走ること」をもっと楽しくするためのアイテムだと思えば、インドアサイクリングの良さに改めて気づくことが出来るでしょう。
この「KICKR CORE 2 with Zwift Cog and Click」は、スマートトレーナーを買うことをためらわせていた2つの大きな問題を解消してくれました。さらにKICKR COREの少し気になっていた部分が改良されたことで、買わない理由がなくなってしまいましたね。悩んでいる方はこの機会にぜひ…!
またWahooのスマートトレーナーシリーズ全般に言えることですが、箱から出して設置するまでが、誰でも簡単に出来るように設計されているのが素晴らしいです。
基本的な組み立てから設定方法まではQRコードを読み取ると動画で説明してくれますし、そもそも組み立てに迷うことが無いように本体と脚部分には色分けや方向が示されているのが秀逸です。
リムブレーキ=クイックレリーズの方は上。ディスクブレーキ=スルーアクスルの方は下。アタッチメントも左右どちらに取り付ければよいかわかりやすいです。
THE BASEではスマートトレーナーの選び方から設置方法まで、実際に普段から使っているスタッフが多数在籍していますので、お気軽にご相談ください。
Wahoo KICKR CORE2 with Zwift Cog and Click
■サイズ(展開時):52cm(長さ)×59.7cm(幅)×47cm(高さ)
■重さ:19.7kg
■対応ホイールサイズ:700C
■ハブタイプ:130/135mm QR、12x142mmおよび12x148mmスルーアクスル-アダプター付属
■ドライブトレイン:Zwift Cog(14Tのシングルスプロケット)
■キャリブレーション不要
■負荷方法:マグネット式
■最大出力:1,800W
■データ誤差:±2%
■最大斜度設定:16%
■ソフトウェアアップデート方法:自動(ワイヤレス)
■KICKR CLIMB:対応
■他社パワーメーター使用:可
■計測データ:スピード、距離、パワー、ケイデンス
■無線通信方法:Wi-Fi、ANT+FEC、ANT+Power、Bluetooth FTMS、Zwiftプロトコル
■価格:¥132,000(税込)







