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話題のJUMBOが店頭に!ALBA OPTICS最新モデルを徹底解説

ALBA OPTICS(アルバオプティクス)は、2017年にイタリア・ミラノで創業された新鋭のアイウェアブランドです。彼らの哲学は「過去の象徴的なデザインを、現代のテクノロジーで昇華させる」こと。つまり、80〜90年代のレトロなスポーツグラスの美学をベースにしながら、最新の素材・機能を融合させたプロダクトを生み出しています。

THE BASEでは店舗オープン以来ALBA OPTICSを取り扱ってきましたが、私自身も過去にはDELTA、STRATOS、ANVMA、ANVMA LEI、MANTRAといった数々のモデルを使用してきました。

直近ではカジュアルなサイクリングや自動車の運転時には「ANVMA LEI(アヌマレイ)」を、そしてロードバイクを楽しむ際は「MANTRA(マントラ)」を使用していますが、2025年春より、新たに発売された「JUMBO(ジャンボ)」を使い始めました。もともとデザインと機能を高い次元で両立させている稀有なブランドですが、このJUMBOはデザインのみならず特に機能面での良さが際立ちます。ついつい通勤からトレーニングライドまでヘビーローテーションをしてしまうほど。それでは5か月ほど使ってきたお気に入りアイテムであるJUMBOについてご紹介していきましょう!

1. はじめに|“視界設計”というアプローチ

ALBA OPTICSが提案するJUMBOは、単なるアイウェアではなく「視界設計」にフォーカスしたプロダクトと言えます。 空力、軽量性、視野角、フィット感──すべての要素が“走る人間”のために再構築されているような印象を受けます。今回はその技術的背景と設計思想を紐解いていきます。

2. デザインエンジニアリング|STRATOSからの進化

もともとALBA OPTICSの代表的アイテムと言えばDELTAとSTRATOSという2つのアイウェアといって良いでしょう。そのうちSTRATOSは主に女性サイクリストに支持され人気が高まっていきました。その理由としては、スポーティなデザイン一辺倒だったアイウェアの中で、丸みを帯びたレンズ形状とフレームレスというデザイン、さらに軽量かつ掛け心地の快適さが相まったからでしょう。

今回の新作「JUMBO」はそのSTRATOSを踏襲したデザインであり、いわゆる後継モデルという立ち位置で発売が開始されました。ではいったいSTRATOSとの違いは何なのか、そして何が進化したのかを簡単にまとめました。

  • レンズ形状:上下の丸みを抑えた新設計により、視野の歪みを最小限に
  • サイズ感:STRATOS比で約10%コンパクト化。顔面形状への適応性が向上
  • 重量:26gという超軽量設計。素材選定と構造最適化の成果
  • テンプル構造:航空機の翼をモチーフにした流線型+耐久性強化の接地面設計
STRATOSのレンズ形状は丸みを帯びた形で比較的大き目ですが、人によっては頬骨が干渉したり、レンズ自体が顔に対して大きすぎるということもありました。若干楕円に近い形状になったことでそういった問題の解消に加え、さらなる軽量化や歪みの軽減というプラス要素にもなりました。

3. 機能性|“走行中の安定性”を科学する

続いては機能面について見ていきます。

  • ベンチレーション:レンズ上部に3本の通気スリット。曇り防止と空気抵抗のバランス設計
  • テレスコピックテンプル:4段階調整可能。個々の頭部形状に合わせたフィッティングが可能
  • ラバーグリップ:耳周りのズレを防止しつつ、長時間装着でも圧迫感を軽減
  • アイレットホール:リーシュコード対応。グラベルやロングライドでの安全性向上

特筆すべきは4段階で調整出来るテンプル部分です。耳の後ろでカーブしているテンプルの長さを変えることで、前後方向でのフィット感が高まります。これにより長時間使用していてもアイウェアの位置が下がってくることがありません。ノーズパッドを変更することでフィット感を高めるということは良くありますが、それだけでは汗などでどうしてもズレやすいのが実際のところ。数分おきにアイウェアの位置を修正するのは意外とストレスになりますので、こういった細かい機能性改善はポイント高めですね。

4. レンズテクノロジー|VZUM & F-LENSの選択肢

レンズタイプ特徴用途
VZUM ML ALUシルバーミラー|高反射・高コントラスト晴天・高速ライド向け
VZUM ML PLAZMAパープルミラー|視認性とスタイル性両立オールラウンド
F-LENS FLM調光ブルー|光量に応じて自動調整早朝〜夕方の変化に対応
F-LENS BTL調光グリーン|目の疲労軽減設計長時間ライド・グラベル向け
レンズは4種類。いずれもミラー系レンズですが、おすすめはやっぱり調光レンズです。
その理由は、日本には「山」が多いからです。
海岸線を長距離走ったり、北海道のような広大な土地を走破するのであれば、この限りではありませんが、山の多い日本では、少し距離を延ばすと峠や山道を登ったり下ったりする場面に遭遇することが多いのではないでしょうか?また、THE BASEのお客様を見ていても「ヒルクライム」大好きサイクリストが多いこと(笑)。
つまり日本でサイクリングを楽しむ場合、少なからず峠を上ったり下ったりするケースがあると思うのですが、山道や峠というのは空が見える場所もあれば、木々に覆われていて日陰になっている部分もあります。その際、日陰に入った瞬間に通常のレンズでは「暗すぎる」という問題に直面します。また晴れている日は良いですが、曇りや雨の日も同様です。
そこで活躍するのが「調光レンズ」です。光量に応じてレンズの暗さが自動調整されるので暗すぎたり、眩しすぎるといったストレスがありません。
さらに言えば、早朝のライドや帰りが夕方、もしくは夜になってしまっても使えるのが便利なところ。冒頭で述べたように私も通勤で使用しています。調光グリーンのF-LENS BTLレンズで夜間に河川敷を走りますが、大きな電灯が無いような暗い場所でも、前照灯の明るさだけでしっかり路面を見ることが可能です。虫や飛来物が目に当たることを防ぐために夜間でもアイウェアを使いたいので重宝しています。

5. 拡張性と互換性

  • 度付き対応:オプティカルインサート装着可能。視力補正とスポーツ性能の両立

ALBA OPTICSはオプティカルインサート、つまり「アイウェアの内側につける度付きの眼鏡」を装着することが可能です。しかもこのオプティカルインサートは他のALBA OPTICSのアイウェアとも互換性があります。JUMBO以外にも、もともとDELTAを持っている方など、そのどちらにも使用できるのは嬉しい点ですね。

6. 価格と展開カラー

  • 価格:ミラーレンズ仕様 36,300円(税込)/調光レンズ仕様 39,600円(税込)
  • フレームカラー展開:ブラック、ホワイト、グロッシークリスタルの3色

決して安くはありませんが、3,300円という価格差で調光レンズが手に入ることを考えたら、迷わず調光レンズをオススメします。。。

フレームカラーはヘルメットやシューズなどと合わせるのが定石ですが、ブラックやホワイトは無難なカラーなのでどちらも使いやすいですね。またグロッシークリスタルは良い意味で存在感を主張しないためこちらも使いやすいですし、ここ数年の流行カラーでもあってオススメです。

7. まとめ|“視界のプロダクト”としてのJUMBO

JUMBOは、単なるアイウェアではなく「走る視界」を再設計したプロダクト。 その軽さ、視界の広さ、高いフィット感は、ライダーの集中力と安全性を支えるテクノロジーの結晶です。 ぜひ店頭で、スペックだけでは語りきれない“体感”を味わってください。